02 — NG PATTERNS
落ちる書類の5つの特徴
発注側・採用側として書類を見てきた経験から、通過率を確実に下げる書き方を5つ挙げます。1つでも当てはまれば、テンプレートに沿って書き直す価値があります。
1
作業の羅列で、役割が見えない
「詳細設計、実装、テストを担当」——チームの中で何を任され、何を判断したのかが不明。同じ経験でも役割の書き方で単価レンジが変わる。
2
数値がひとつもない
規模(チーム人数・ユーザー数・データ量)と成果(削減時間・改善率)の数値ゼロは「話を盛れない誠実な人」ではなく「成果を測っていない人」に見える。
3
技術キーワードの在庫一覧になっている
触ったことのある技術を50個並べても強みは伝わらない。「実務でどのレベルまで使ったか」の3段階表記(P.4)に変えるだけで信頼度が上がる。
4
全案件を同じ分量で書いている
10年前の案件と直近案件が同じ5行。判定者が見たいのは直近2〜3案件。古い経歴は1〜2行に圧縮し、直近に紙面を割く。
5
生成AI経験が「ChatGPT利用」の1行で終わっている
いま最も単価を動かす経験なのに、最も雑に書かれがち。「何を・どう自動化し・何が何%変わったか」まで書けば、それだけで差別化になる(P.6)。
共通する原因:5つとも「自分視点(やったことを記録する)」で書かれています。受かる書類は「判定者視点(採用・発注の判断材料を渡す)」。次ページからの原則とテンプレートは、すべてこの視点転換の実装です。
04 — TEMPLATE A
スキルシート テンプレート(記入例)
灰色地の文をあなたの内容に差し替えて使ってください。全体で2〜3ページ、直近案件に分量を集中させます。
スキルシート
Y.T(イニシャル可)|バックエンド/生成AIエンジニア|実務7年|フルリモート希望・週5
2026年7月更新
■ サマリー(5行以内)
Web系バックエンド7年。直近2年はLLMアプリ・RAG構築が主戦場で、要件定義から運用定着まで一気通貫で担当。発注側との仕様調整・後輩指導を含むリード経験あり。得意領域は「業務システム×生成AIの実装」。
■ スキル(習熟度つき・上位のみ)
| Python|設計から可|7年 |
RAG構築|実装可|実案件2件 |
AWS|設計から可|5年 |
| Claude/OpenAI API|実装可|2年 |
TypeScript|実装可|3年 |
AI駆動開発(Claude Code)|実装可|1年 |
■ 案件経歴(直近から・直近ほど厚く)
大手製造業向け 社内文書RAG検索システム構築
2025.04 - 現在|チーム4名(うちAI実装2名)
| 役割 | AI実装リード。埋め込み・検索戦略の選定を主導し、精度評価の仕組みを設計 |
| 成果 | 規程・図面3万件を対象に回答精度87%を達成。問い合わせ対応工数を月120h→40h(▲67%) |
| 技術 | Python / Claude API / ベクタDB / AWS(ECS・Lambda) |
SaaS事業者向け 決済基盤リプレイス(役割・成果・技術を同形式で3〜4行)
2023.06 - 2025.03
※4件目以前は「時期|案件名|役割1行」に圧縮。
ポイント:「役割/成果/技術」の3行構造を全案件で統一する。判定者は形式が揃っているだけで「仕事も構造化できる人」と読みます。
06 — AI EXPERIENCE
生成AI経験の書き方(いちばん差がつく)
生成AI経験は現在、書類上で最も単価を動かす要素です。にもかかわらず9割の書類が「ChatGPT/Copilot利用」の1行で済ませています。次の4点セットで書いてください。
①対象
どの業務・システムに使ったか(帳票処理/問い合わせ対応/コードレビュー…)
②手段
何をどう組んだか(API連携/RAG/AIエージェント/Claude Codeでの開発…)
③役割
構想/設計/実装/運用定着のどこを担ったか
④数値
導入前後の比較(時間・件数・精度・定着率)
レベル別の記載例
| 経験レベル |
記載例 |
| 業務利用のみ | 設計書・テスト観点の作成にClaudeを常用し、ドキュメント作成時間を約40%削減。プロンプトをチームテンプレとして整備し8名に展開 |
| 自動化を構築 | 問い合わせ一次対応をClaude API+GASで自動化(構想・実装を単独担当)。対応時間を月30h→8hに削減し、テンプレ回答の品質クレームゼロを継続 |
| 開発で活用 | Claude Codeを用いたAI駆動開発を実案件に導入。タスク分解・レビュー観点を設計し、実装リードタイムを約35%短縮。RAG検索システムでは埋め込み戦略の選定から精度評価(87%)まで担当 |
注意:「生成AIで開発を効率化」のような抽象表現は逆効果。面談で深掘りされて答えに詰まると、他の記載まで疑われます。書くのは「数値で語れる経験」だけに絞り、足りなければ12週間で作るのが先です(→『生成AIスキル習得ロードマップ』参照)。
07 — CLAUDE PROMPTS ①
Claudeで磨く 生成AIプロンプト集
囲み内をそのままClaudeに貼り付け、《 》をあなたの内容に置き換えてください。順番に使うと「棚卸し→数値化→本文化」まで一気に進みます。
PROMPT 1経験の棚卸し(書くネタを掘り起こす)
あなたはエンジニアのキャリアアドバイザーです。私の経験を棚卸しするため、1問ずつ質問してください。対象案件:《案件名・期間・チーム人数》。聞き出してほしいこと:①私が下した技術的な判断とその理由 ②トラブルとその解決 ③改善した数値(時間・件数・品質)④他メンバーとの役割の違い。私の回答が抽象的な場合は、具体例を求めて掘り下げてください。全部で10問以内。
PROMPT 2成果の数値化(数字がない人向け)
私の業務改善経験を数値化したいです。経験:《改善の内容を自由に記述》。正確な計測をしていないため、次の手順で概算を作ってください。①改善前後の作業を工程に分解 ②各工程の所要時間・頻度を私に質問 ③「約◯h→約◯h(▲◯%)」の形式で概算を提示 ④書類に書ける表現(「概算」と明記した誠実な書き方)を提案。
PROMPT 3案件経歴の本文化(役割/成果/技術の3行構造へ)
以下の棚卸しメモを、スキルシートの案件経歴に整形してください。形式:「役割(動詞で・判断や主導を明示)/成果(数値+比較)/技術(習熟度つき)」の3行。文体は簡潔な体言止め。誇張は禁止、メモにない事実を創作しないこと。不明点は執筆前に質問すること。メモ:《PROMPT 1-2の結果を貼る》
07 — CLAUDE PROMPTS ②
応募先に合わせて磨き込む
PROMPT 4募集要件とのマッチング分析(応募前に必ず)
私のスキルシートと、応募したい案件の募集要件を渡します。①要件を「必須/歓迎」に分類 ②私の経歴との一致箇所・不足箇所を表で整理 ③一致箇所がサマリーと直近案件で目立つよう、書き換え案を提示 ④不足箇所について、面談で聞かれた際の正直かつ前向きな回答例を作成。スキルシート:《貼付》 募集要件:《貼付》
PROMPT 5職務要約・自己PRの書き分け(転職用)
職務経歴書の「職務要約(6行以内)」と「自己PR(8行以内)」を、応募企業向けに書き分けてください。私の経歴:《貼付》 応募企業と募集職種:《企業名・求人票を貼付》。条件:①要約は「何ができる人か」が3秒で掴める構成 ②自己PRは募集要件の最重要項目1つに絞り、実績1つを根拠にする ③「貴社でも再現できる理由」で締める ④謙遜表現・抽象語(「幅広く」「柔軟に」等)は使わない。
PROMPT 6発注者・面接官視点の辛口レビュー(仕上げ)
あなたは《フリーランス案件の発注側PM/中途採用の面接官》です。以下の書類を3分だけ読める想定で辛口レビューしてください。①最初の30秒で掴めた強み ②読み飛ばした箇所とその理由 ③信憑性を疑った表現 ④面談で深掘りしたい質問トップ3 ⑤通過率を上げる修正提案(優先度順に5つ以内)。書類:《貼付》
PROMPT 7面談想定問答の生成(提出後の準備)
この書類を提出した後の面談を想定し、聞かれる可能性が高い質問を10個、優先度順に作成してください。各質問に:①質問の意図 ②私の経歴を踏まえた回答の骨子(結論→根拠→数値の順)③避けるべきNG回答例。特に生成AI経験と数値の根拠は深掘りされる前提で厳しめに。書類:《貼付》
使い方のコツ:AIの出力をそのまま提出しないこと。事実確認は必ず自分で行い、「自分の言葉で面談で話せる表現」に直すのが最後の一手間です。創作された実績が1つでも混ざると、面談で全てが崩れます。
08 — FINAL CHECK
提出前チェックリスト
冒頭サマリー5行で「何ができる人か」が伝わる(他人に3秒テストしてもらう)
直近2案件に「役割(動詞)/成果(数値+比較)/技術(習熟度)」が揃っている
数値が最低5つ入っている(規模・期間・改善率・件数・精度)
生成AI経験が「対象・手段・役割・数値」の4点セットで書けている
応募先の募集要件との一致箇所が、サマリーと直近案件に反映されている(PROMPT 4)
辛口レビュー(PROMPT 6)を1回通し、指摘トップ3を修正した
全ての数値・事実を面談で自分の言葉で説明できる
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発行:キャリプラAI 編集部|監修:IT/DXコンサルティング20年超・生成AI研修2,000名超指導の実務家
本資料の記入例は説明用の架空の事例です。書類の通過・採用・単価を保証するものではありません。経歴の誇張・虚偽記載はご自身の信用を損ないます。無断転載を禁じます。© 2026 CATORCE Inc.