2026年10月の新AIモデルまとめ:GPT-6・Gemini 4 Argon・Claude 5.5の違いと、企業の選び方(無料版と有料版の差も)
- 9月下旬〜10月中旬に、3社がそろって世代交代しました。ChatGPTは10月7日からチャットがGPT-6に、Googleは10月13日にGemini 4 Argonを広く提供、AnthropicはClaude Sonnet 5.5(9月28日)とClaude Haiku 5.5(10月7日)を公開しました。
- API料金の目安が3社で揃ってきました。主力クラスは100万トークンあたり入力2ドル/出力10ドル(GPT-6.1 Sol、Claude Sonnet 5.5、Gemini 4 Argonの導入価格)、小型は0.10ドル/0.50ドル(GPT-6 Luna、Claude Haiku 5.5)です。
- 無料版は「機能は増え、上位モデルは有料へ」という流れです。業務で効く差は、性能よりデータの扱いと管理機能にあります。
- 企業は1つに絞らず、「主力1つ+用途別に1〜2つ」で使い分け、月に1回だけ見直すのが現実的です。この記事は毎月更新します。
「新しいモデルが出るたびに、乗り換えたほうがいいのか」。研修や顧問の現場で、いまいちばん多くいただく質問です。2026年10月は特に発表が集中し、ChatGPT・Gemini・Claudeの3つがほぼ同時に新しい世代へ切り替わりました。
この記事は、毎月の新モデルを「企業は何を選べばいいか」の視点でまとめる月次まとめの第1回です。第1回なので9月下旬の発表も含め、各社の公式発表(一部は信頼できる報道)で確認できたものだけを載せています。個別モデルの詳しい解説は既存の記事に任せます。
1. 今月の主な発表を一覧で
まず、日付順の流れです(日付は各社の発表日。米国時間の発表を含みます)。

- 9/22OpenAIGPT-6 Sol・GPT-6 Luna(API・Codex・ChatGPT Work向け) AnthropicClaude Opus 5.5
- 9/28AnthropicClaude Sonnet 5.5
- 9/29OpenAI開発者イベントDevDay:GPT-6.1 Sol、月500ドルの「Pro 500」
- 9/30GoogleGemini 4 Argonを発表(まずサイバー防御の限られた組織に提供)
- 10/2ELYZA国産オープンモデルLLM-jp-4をベースにしたモデルを無料公開
- 10/6MistralMistral Large 4のプレビュー
- 10/7OpenAIChatGPTにGPT-6とIntelligent UI(無料・Goは10/8〜) AnthropicClaude Haiku 5.5
- 10/8AnthropicClaude Dashboards・Motion(ベータ) Google仕事用の「Gemini agent」、オフライン会議アプリ「AI Edge Foresight」
- 10/12MetaMuse Wonder
- 10/13GoogleGemini 4 Argonを一般提供
- 10/16MicrosoftSurface Laptop Ultra発売
主なモデルを一覧にすると、次のとおりです。
| モデル | 提供元・発表日 | 位置づけ | API料金の目安 (入力/出力) | 使える場所 |
|---|---|---|---|---|
| GPT-6(ChatGPT)+Intelligent UI | OpenAI 10/7(無料・Goは10/8〜) | ChatGPTのチャットの既定モデルを刷新。回答に図やボタンを組み込む | ―(各プランの月額) | ChatGPTの全プラン |
| GPT-6.1 Sol | OpenAI 9/29 | GPT-6 Astraに近い性能を、約5分の1の価格で | $2/$10 | API、ChatGPT Work、Codex |
| GPT-6 Luna | OpenAI 9/22 | 小型・低価格 | $0.10/$0.50 | API、Codex、ChatGPT |
| Gemini 4 Argon | Google 9/30発表・10/13一般提供 | Googleの新しい最上位モデル | $2/$10 (11/30まで。以降$4/$20) | Geminiアプリ(AI Pro・Ultra)、API、Google Cloud |
| Claude Opus 5.5 | Anthropic 9/22 | 多くの仕事でFable 5.1並み。迷ったらまずこれ | $4/$20 | Claudeアプリ(有料)、API、AWS・Google Cloud・Azure |
| Claude Sonnet 5.5 | Anthropic 9/28 | 速く安い主力。文書・スライド・表づくりが得意 | $2/$10 | Claudeアプリ、API、AWS・Google Cloud・Azure |
| Claude Haiku 5.5 | Anthropic 10/7 | 最小・最速。考える深さを選べる | $0.10/$0.50 (10万トークン以下) | API、AWS・Google Cloud・Azure |
※ API料金は100万トークンあたりの標準価格(米ドル)で、ChatGPT・Gemini・Claudeのアプリの月額料金とは別です。Meta・Mistral・ELYZAのモデルは5章で紹介します。少し前に出た最上位モデル、GPT-6 Astra(9月3日)とClaude Fable 5.1(9月1日)は、いずれも入力10ドル/出力50ドルです。

2. OpenAI:ChatGPTがGPT-6に、APIはGPT-6.1 Solが主力に
ChatGPTのチャットがGPT-6に。回答に「操作できる部品」が入る(10月7日)
OpenAIは10月7日、ChatGPTのチャットをGPT-6に切り替え、あわせて「Intelligent UI」を公開しました(OpenAIの発表)。質問の内容に合わせて、文章だけでなく図やグラフ、押せるボタン、入力フォームなどを組み合わせて答える仕組みです。展開は有料プラン(Plus・Pro・Business・Enterprise)から始まり、10月8日から無料プランとGoプランにも広がりました。
OpenAIによると、Web検索を伴う質問では、GPT-6 InstantがGPT-5.6 Instantより平均44%早く答え始めます。なお、ヘルプセンターによれば、無料・Goプランでは小型のLuna系モデルが使われ、考える深さを上げる設定(Medium以上)は有料プランのみです。
業務で効く場面:数字の比較や手順の説明など、「表や図で見たほうが早い」質問です。全社で使っている会社は、画面の見え方が変わる点を社内マニュアルに反映しておくと混乱が減ります。
GPT-6は「世代の名前」。Astra・Sol・Lunaの3段構え
GPT-6世代には、9月3日に出た最上位のGPT-6 Astraと、9月22日に出た主力のGPT-6 Sol、小型のGPT-6 Lunaがあります。SolとLunaはAPI・Codex・ChatGPT Work向けに公開され、API料金はGPT-5.6のプロモーション価格から半額になりました(Sol:入力2ドル/出力10ドル、Luna:0.10ドル/0.50ドル。OpenAIの発表)。
さらに9月29日の開発者イベントDevDayで、Solの改良版GPT-6.1 Solが出ました。OpenAIは「エージェント型のコーディング、PC操作、専門業務でGPT-6 Astraに近い性能を、Astraの標準価格の約5分の1で」と説明しています(OpenAIの発表)。料金はGPT-6 Solと同じ入力2ドル/出力10ドルです。Astraそのものの性能・料金・注意点は、GPT-6 Astraの解説記事にまとめています。
同じDevDayでは、月500ドルの新プラン「Pro 500」(利用枠はPlusの25倍、Astraを高速に動かす「Ultrafast」付き)も発表されました(DevDay 2026 Recap)。一般の業務で必要になる場面は限られます。
- APIで業務システムに組み込んでいる会社は、GPT-6.1 Solへの切り替えで費用を見直せます。
- 「Astraにしかできない工程だけAstra、それ以外はSol」という使い分けがしやすくなりました。
3. Google:Gemini 4 Argonと、仕事用の「Gemini agent」
Gemini 4 Argon:9月30日に発表、10月13日に一般提供
Googleは9月30日、新しい最上位モデルGemini 4 Argonを発表しました(Google公式ブログ(日本語))。実務のソフトウェア開発、法務・金融などの企業の知的業務、サイバー防御で最先端の性能をうたっています。最初はサイバー防御を担う限られた組織(Fairwind Program)にだけ提供し、10月13日に広く提供を始めました。
使える場所は、Geminiアプリ(Google AI ProとUltraの加入者)、開発者向けのAPI(Google AI Studioなど)、企業向けのGemini for businessです。APIの料金は2026年11月30日までの導入価格で入力2ドル/出力10ドル、その後は入力4ドル/出力20ドルの標準価格になります(Google Cloudの発表)。
注意:導入価格のうちに試算すると、12月以降に費用が2倍になります。本番の見積もりは標準価格で行ってください。
Gemini agent:質問から資料づくり、コードまで1つの窓口で(10月8日)
10月8日のイベント「Gemini at Work 2026」で、Google Cloudは仕事用の汎用エージェント「Gemini agent」を発表しました(Google Cloudの発表)。質問への回答、資料づくり、画像や動画の作成、コードの作成と実行までを1つの窓口で受け持ちます。「指示ではなく目的を渡す」使い方を打ち出し、Gmailやドキュメント、スプレッドシートの中でも動きます。
企業向けには、エージェントごとに専用のIDと必要最小限の権限を持たせる仕組みや、プロジェクトごとにAIの支出上限を決める仕組みも示されました。金融・法務向けの版はプレビュー中です。発表記事では、一般提供の時期や料金は明記されていません。
AI Edge Foresight:ネットにつながずに動く会議アシスタント
Googleは10月8日ごろ、Mac(Appleシリコン)向けの試験的なアプリ「AI Edge Foresight」を無料で公開しました。会議の文字起こし、メモの作成、質問への回答を、インターネットに接続せず端末の中で行います(TechCrunch)。「会議の音声を外に出したくない」というニーズに、大手からも選択肢が出てきた動きです。
無料版で使えるモデルは軽量版に
Googleのプランのページでは、Geminiアプリの無料版で使えるモデルは軽量のFlash-Liteと案内されています。9to5Googleは、10月9日から無料版で選べるモデルをFlash-Liteに絞る方針を報じました。Gemini 4 Argonを使うには、Google AI Pro以上が必要です。
4. Anthropic:Claude 5.5世代がそろう
Anthropicは9月22日のClaude Opus 5.5に続いてSonnet 5.5とHaiku 5.5を出し、「5.5世代」の3モデルがそろいました。最上位は9月1日に出たClaude Fable 5.1です。Anthropicの開発者向け資料は、「多くの用途はOpus 5.5から始め、難しい推論や長時間のエージェント作業だけFable 5.1」を勧めています。4モデルとも、一度に読める量(コンテキスト)は100万トークンです。
Claude Sonnet 5.5(9月28日):速く、安い主力
Sonnet 5.5は、Opus 5.5を補う「速くて安い」モデルです(Anthropicの発表)。Anthropicによると、Sonnet 5より30%以上速く、多くの仕事で最大30%安く済みます。1つの仕事に使うトークンが少なくて済むためです。料金は入力2ドル/出力10ドルです。
得意なのは、範囲がはっきりした日常業務、バグ修正、文書・スライド・表計算の作成です。
Claude Haiku 5.5(10月7日):考える深さを選べる小型モデル
Haiku 5.5は、Anthropicが「これまでで最も安く、速く、賢い小型モデル」と位置づけるモデルです(Anthropicの発表)。料金は、10万トークン以下の入力なら入力0.10ドル/出力0.50ドルで、Haiku 4.5より90%安くなりました。Haikuとして初めて、考える深さ(effort)を選べます。
向いているのは、要約、分類、データベースへの問い合わせ、問い合わせの振り分けなど、件数の多い処理です。大きなモデルの下で細かい作業を受け持つ「サブエージェント」にも向きます。なお、トークンの区切り方が変わったため、同じ仕事でもHaiku 4.5より少し多くのトークンを使います。
Claude Dashboards・Motion(10月8日・ベータ)
新機能も2つ出ました(Claudeの発表)。
- Claude Dashboards:Snowflake・BigQuery・Databricksなどのデータ基盤やSalesforceとつなぎ、言葉で質問するとダッシュボードを作って、データの変化に合わせて更新し続けます。有料プランでベータ提供です。
- Claude Motion:指示から説明用のアニメーションを作り、MP4で書き出せます。TeamとEnterpriseでベータ提供です。
あわせて、Docs・Slides・Designがベータを終え、無料プランを含む全プランで使えるようになりました。無料版でもできることが増えた一方、上位モデル(Opus・Fable)は有料プランのみ、という線引きは変わっていません(Claudeの料金ページ)。
5. そのほかの注目の発表
- Meta「Muse Wonder」(10月12日):Metaの最上位クラスのモデルで、会話をまたいで大事なことを覚えておく「Active Memory」が特徴です(Metaの発表)。APIの料金は入力4ドル/出力20ドルです。記憶力の評価はMeta自身の計測です。
- Mistral Large 4(10月6日・プレビュー):フランスのMistral AIの新しい大型モデルです。APIとMistral Studioで試せ、モデルの重み(中身)は安全性の確認後に公開する予定としています(Mistral AIの発表)。
- Microsoft「Surface Laptop Ultra」(10月16日発売):NVIDIAのRTX Sparkを載せたノートPCです。最大128GBの統合メモリを持ち、最大1,200億パラメータ級のモデルを端末の中で動かせるとMicrosoftは説明しています。米国価格は2,599ドルからです(Microsoftの発表)。
- ELYZA(10月2日):KDDIグループのELYZAが、国立情報学研究所のオープンモデル「LLM-jp-4」をベースにした2つのモデルをHugging Faceで無料公開しました。ライセンスは商用利用もできるApache 2.0です(ITmedia AI+)。
「クラウドの最上位モデル」と「手元で動かすモデル・機械」の両方が同時に進んでいます。機密情報の扱いは8章で触れます。
6. 企業はどれを選ぶ?用途別の選び方
結論から言うと、1つに絞らず、目的で使い分けるのが基本です。3社の主力モデルの料金がほぼ揃い、実際の差は「どこで使えるか」(自社のMicrosoft 365やGoogle Workspace、業務ツール)と「データの扱い」に出るようになったからです。各サービスの基本的な性格の違いは、ChatGPT・Claude・Gemini・Copilotの比較記事で整理しています。

| 用途 | まず試す候補(2026年10月時点) | 選ぶときの見方 |
|---|---|---|
| 文章・資料作成 | Claude Sonnet 5.5、ChatGPT(GPT-6) | 長い資料の整理や文書・スライド・表の作成はSonnet 5.5、図表を交えた説明や壁打ちはChatGPT。Google Workspace中心の会社ならGeminiも候補です。 |
| コード・システム開発 | GPT-6.1 Sol(Codex)、Claude Sonnet 5.5/Opus 5.5(Claude Code) | 日々の修正は主力クラスで十分です。難所だけGPT-6 AstraやClaude Fable 5.1に任せます。 |
| 社内文書の検索 | 自社のグループウェアに合わせる(Google→Gemini、Microsoft 365→Copilot) | 社員の権限どおりに検索できるかが最も大事です。機密度の高い文書はローカルLLMも検討します。 |
| 画像・動画 | GPT Image 2.5、Claude Motion、Claude Opus 5.5(コードで書く動画) | 写真風の画像は画像生成AI、図解や説明動画はコードで作る方式が向きます。 |
| コスト重視・大量処理 | Claude Haiku 5.5、GPT-6 Luna | 分類・要約・振り分けは小型モデルで足りることが多いです。数十件のサンプルで品質を比べてから切り替えます。 |
使い分けの型は「主力1つ+用途別に1〜2つ」です。主力は社員全員が毎日使うもので、多くの会社では自社のMicrosoft 365かGoogle Workspaceに合わせるのが自然です。用途別は、コード、大量処理、画像などです。
社内でCopilotしか使えない会社は
情報システム部門の方針で、Microsoft 365 Copilot(または無償のCopilot)しか使えない会社も多いはずです。その場合、今月の新モデルがいつ・どの形で使えるようになるかは、Microsoft側の提供に左右されます。新モデルを追いかけるより、いまのCopilotで成果が出る業務を固めるほうが先です。
7. 無料版と有料版、業務で何が変わるか
今月の動きをまとめると、無料版は「できる機能は増えるが、使えるモデルは軽量版が中心」という方向です。ChatGPTは無料版にもGPT-6を広げ、ClaudeはDocs・Slides・Designを無料プランに開放した一方、上位モデルは各社とも有料プランに置いています。
| 観点 | 無料版 | 有料版(個人向け) | 法人向けプラン |
|---|---|---|---|
| 使えるモデル | 軽量版が中心(ChatGPT無料・GoはLuna系、GeminiはFlash-Lite、ClaudeはSonnet・Haiku) | 上位モデルが使える(Gemini 4 ArgonはAI Pro以上、Claude OpusはPro以上) | 個人向け有料と同等。管理者が使えるモデルを決める |
| 利用の上限 | 少なめ。ChatGPTはふだんの文章のやり取りは無制限だが、ファイル・画像生成・音声・データ分析には上限 | 無料より大幅に多い(例:Claude Proは無料の5倍以上) | 契約の枠内で、席ごとに管理 |
| 入力データの学習利用 | モデルの改善に使われることがある(設定でオフにできる) | 同じく、個人の設定しだい | 既定で学習に使わない(ChatGPT Business・Enterprise、Claude Team・Enterprise、Google Workspace) |
| 管理機能 | なし | なし | シングルサインオン、利用状況の管理、監査ログ(上位プラン)など |
※ 出典:OpenAIヘルプセンター、OpenAIのデータ利用の説明、Google AIのプラン、Google Workspaceのプライバシーハブ、Claudeの料金ページ。
業務での結論はシンプルです。「試す」なら無料で十分、「社内の情報を入れる」「チームで使う」に入ったら法人向けプランが前提です。差は性能よりも、データの扱いと管理機能にあります。
8. 機密情報を外に出したくない会社の選択肢
「クラウドのAIに社外秘を入れてよいのか」で止まっている会社には、大きく3つの選択肢があります。
- 法人向けプラン+データを残さない設定:Anthropicは、Claude Sonnet 5.5・Opus 5.5をデータを残さない設定(ゼロデータ保持)で使えると案内しています。OpenAIも、条件を満たすAPIの顧客向けに同様の仕組みを用意しています。
- 自社のクラウド契約の中で使う:Claudeの5.5世代はAWS・Google Cloud・Microsoft Azureのすべてで提供され、Gemini 4 ArgonはGoogle Cloud、GPT-6 AstraはMicrosoft Foundryなどで使えます。すでに契約しているクラウドの管理の下で使えるのが利点です。
- 手元で動かす(ローカルLLM):ELYZAのLLM-jp-4ベースのモデルやGemma 4など、商用利用できるオープンモデルが増え、Surface Laptop Ultraのように大きなモデルを端末で動かせるPCも出てきました。会議の録音を外に出したくない場合は、カトルセのローカルAI議事録も選択肢になります。
どれを選ぶにしても、先に決めるべきは「どの情報を、どこまでAIに入れてよいか」という社内のルールです。
9. カトルセの見方
今月はっきりしたのは、「どのモデルがいちばん賢いか」より「自社の仕事をどのモデルに任せるか」を決めた会社から成果が出る、ということです。3社の主力モデルの料金がほぼ同じになった以上、差がつくのは次の3つです。
- 業務を「読む・考える・作る」に分け、どこをAIに任せるかを決めること
- 入れてよい情報など、社内のルールを先に決めること
- 社員が、目的に合わせてモデルと指示の出し方を選べるようになること
モデルの名前を覚えても、社員が自分の業務で使い分けられなければ成果にはつながりません。使い分けは、自社の業務を題材に何度か試して身につけるものです。カトルセの職種別AI研修シリーズ(法人向け生成AI研修)では、ChatGPT・Claude・Gemini・Copilotのうち御社で使えるAIで、業務ごとの指示の型を演習します。研修・AI顧問・開発を組み合わせて、法人研修の受講者は累計2,000名以上になりました。
よくある質問
2026年10月時点で、いちばん賢いAIモデルはどれですか?
1つには決められません。各社の最上位はOpenAIのGPT-6 Astra、AnthropicのClaude Fable 5.1、GoogleのGemini 4 Argonで、得意な分野や測り方によって順位が入れ替わります。業務では、最上位を常に使うより、GPT-6.1 SolやClaude Sonnet 5.5のような主力クラスを中心にし、難しい工程だけ最上位に任せるほうが費用対効果は高くなります。
GPT-6は無料で使えますか?
使えます。OpenAIは2026年10月7日に有料プランから、8日から無料プランとGoプランへ、GPT-6とIntelligent UIの提供を広げました。ただし無料・Goプランでは小型のLuna系モデルが使われ、考える深さを上げる設定(Medium以上)は有料プランのみです。
Gemini 4 Argonは無料版のGeminiで使えますか?
2026年10月17日時点では使えません。GeminiアプリではGoogle AI ProとUltraの加入者向けで、無料版で使えるのは軽量のFlash-Liteモデルです。開発者はAPIで利用でき、2026年11月30日までは導入価格(100万トークンあたり入力2ドル・出力10ドル)です。
会社で使うなら、無料版と有料版のどこがいちばん違いますか?
データの扱いと管理機能です。無料版や個人向けプランでは、入力した内容がモデルの改善に使われることがあり、設定でオフにする必要があります。ChatGPT Business・Enterprise、Claude Team・Enterprise、Google Workspaceなどの法人向けプランは、既定で学習に使わず、管理者が利用状況を管理できます。社内の情報を入れるなら、法人向けプランが前提です。
まとめ ── 名前を追うより、任せ方を決める
- 3社が一斉に世代交代しました。ChatGPTはGPT-6とIntelligent UI、GoogleはGemini 4 Argon、AnthropicはClaude 5.5世代(Opus・Sonnet・Haiku)です。
- 主力クラスのAPI料金は横並びです。入力2ドル/出力10ドル前後、小型は0.10ドル/0.50ドル。ただしGemini 4 Argonは12月から標準価格(4ドル/20ドル)です。
- 無料版は機能が増える一方、上位モデルは有料へ。業務での差は、データの扱いと管理機能です。
- 1つに絞らず「主力1つ+用途別に1〜2つ」。月に1回、主力を変える理由があるかだけを見直します。
まず試すプロンプトを手元に置く
新しいモデルの差は、同じ指示を出して比べると分かります。業務でそのまま使える実践プロンプト100選(無料配布)から1つ選び、使える2つのモデルに同じ指示を出して結果を見比べてみてください。
※ 本記事は2026年10月17日時点で確認した情報にもとづいています。料金は各社の公式発表・料金ページに記載された、100万トークンあたりの米ドル建ての標準価格です。性能に関する数値は各社の発表値です。提供範囲・料金・プランの内容は、国や契約、段階的な展開によって変わることがあります。導入を判断する際は、各社の公式ページをご確認ください。本記事に登場する製品名・サービス名は、それぞれの提供元の商標または登録商標です。
